旭化成ホームズ(東京都千代田区)は、首都圏在住の戸建て住宅居住者297人を対象に「全館空調採用者と非採用者の住環境意識・満足度調査」を実施。採用者と非採用者で住まいの満足度や快適性に大きな違いがあることが明らかになった。調査は2025年2月にWEBアンケート形式で行われた。
調査によると、全館空調を採用した理由のトップは「家中が一年中快適な温度に保たれるから」(51.5%)【グラフ1】。一方、非採用者の主な理由は「設置費用が高いから」(49.0%)で、コスト面が導入の障壁となっている【グラフ2】。
住まい全体の満足度は、全館空調採用者が約95%と非常に高く、温熱環境への満足度も約80%に達した。特に「非常に満足」と答えた割合は非採用者より約20ポイント高く、快適性の差が顕著に表れている【グラフ3,4】。
部屋別の温熱環境満足度では、「玄関」「洗面所・脱衣室」「廊下」で30ポイント以上の差がついた。これらの空間は従来、空調の届きにくい場所とされてきたが、全館空調により快適性が大きく向上している。
また、全館空調の価値として最も評価されたのは「インテリアデザインの邪魔をしない」(43.3%)。空調機器が目立たず、空間の美観を損なわない点が支持されている。
一方で、「光熱費が抑えられる」「乾燥しにくい」といった項目では評価が分かれ、課題として認識されていることも明らかになった【グラフ5】。
旭化成ホームズは「酷暑が常態化する中、住まいの温熱環境は快適性だけでなく健康にも直結する重要な要素。全館空調の導入は、住宅事業者にとって新たな価値提案のかぎとなる」としている。
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