LIXIL(東京都品川区)は7月31日、2026年3月期第1四半期(2025年4月~6月)の決算を発表した。連結売上収益は前年同期比1.4%減の3647億円となったが、事業利益は84億円増の90億円と大幅に改善。国内外で水まわり事業が収益を押し上げた。
国内では、浴室やトイレなど水まわり製品を中心にリフォーム需要の取り込みが進み、売上は前年同期比3%増の2510億円。特にLIXIL Water Technology(LWT)の国内事業は、建築基準法改正による駆け込み需要も重なり、売上収益は6.5%増の776億円、事業利益は34.5%増の52億円となった。リフォーム売上構成比は57%に達し、前年から2.3ポイント上昇した。
海外では、米国市場の低迷が続く一方、欧州や中東で高価格帯商品の販売が好調。LWTの海外事業は売上収益こそ8.7%減の1156億円だったが、欧州・中東地域の増収と操業改善により、事業利益は51億円増の54億円と大きく伸長した。
住宅建材を扱うLIXIL Housing Technology(LHT)は、売上収益が前年同期とほぼ横ばいの1282億円。リフォーム商材の売上は計画を下回ったが、新築向けが底堅く推移し、事業利益は31.9%増の61億円となった。
新設されたリビング事業も好調で、売上収益は4.7%増の513億円、事業利益は56.7%増の22億円。キッチン製品は新築・リフォームともに堅調だった。
瀬戸欣哉社長は「国内外で水まわり事業が収益改善を牽引した。構造改革はほぼ完了し、今後は持続的成長に向けたイノベーション開発を加速する」とコメント。米国市場の不透明感は残るものの、リフォーム需要の取り込み強化を通じて、成長軌道への回帰を目指す方針だ。
■関連記事
LIXIL、国内リフォームと海外事業がけん引―2025年3月期決算
LIXILリフォームショップ、アフターの価値向上にも注力
旭トステム外装、窯業サイディング事業から撤退 金属・樹脂に注力
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。




























