LIXIL(東京都品川区)が4月30日に発表した2025年3月期連結決算(IFRS)は、売上収益が前年同期比1.4%増の1兆5047億円、事業利益が同35.3%増の313億円で増収増益となった。リフォーム需要の拡大と、海外水まわり事業の構造改革効果が寄与した。最終利益は20億円(前年同期は139億円の損失)だった。
水まわり製品を手がけるLIXIL Water Technology(LWT)の国内事業は、リフォーム向け販売が拡大。価格改定の効果もあり、売上収益は前年同期比3.4%増の4350億円となった。リフォームの売上構成比は54%で、前年から3ポイント上昇。事業利益も、資材高騰などの影響を増収やコスト削減施策でカバーし、同16.5%増の243億円となった。
海外では、欧州や中東を中心に売上が回復。特にドイツやオランダ、インドでの販売拡大が顕著で、売上収益は前年同期3.5%増の4929億円、事業利益は同148億円増の166億円と大幅に改善した。一方で米国や中国では需要が引き続き低迷し、それぞれ減収となった。
住宅建材事業のLIXIL Housing Technology(LHT)は、窓リフォームの受注は増加したものの、新築需要の低迷が響き、売上収益は同1.6%減の5868億円、事業利益も同18.7%減の292億円だった。
26年3月期は、売上収益1兆5400億円、事業利益350億円、最終利益80億円の増収増益を見込む。
また、今後3年間で米国事業の体質改善やGROHEブランドの成長、日本国内でのデジタル活用やリフォーム分野の生産性向上を図り、28年3月期には事業利益1100億円超、売上収益1兆6700億円を目指すとした。
◾︎関連記事
TOTO、中国事業悪化で純利益6割減―2025年3月期決算
25年中小企業実態基本調査、営業利益・経常利益は微増
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。