ファサードラタンにいち早く注目し、採用を重ねてきた設計者の一人が西方設計(秋田県能代市)主宰の西方里見さんだ。1998年、欧州建築視察で初めてファサードラタンに出会い「その軽やかな外観意匠と経年変化の美しさに魅了された」という。2016年の自邸以来、現在までに50棟以上、ほぼ半数の事例でファサードラタンを採用している西方さんに話を聞いた。【編集部 峰田慎二】
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ファサードラタンを採用した西方さん自邸。板材は施工前にウッドロングエコを含浸し、9年後も均一な風合いを保つ
ファサードラタンの魅力は何か。西方さんはまずその意匠性を推す。「軽快でモダンなデザイン性に優れ、庇のない建築にもよく調和する」。また、経年変化による表情も豊かだ。「晴れの日には銀鼠のような金属的な光沢、曇りの日には渋いグレー、雨の日には濃い濡れ色と、天候に応じた趣も楽しめるのが魅力」と西方さんは話す。
加えて、機能面の利点も大きい。板同士に隙間があるため通気性に優れ、縦張りにより水切れが良く、裏面まで速やかに乾燥し耐久性が向上する。さらに夏季は、目透かしで縦張りされたルーバー材が高い通気性を発揮し、裏面の透湿防水シートに到達する日射熱の上昇を抑制する効果がある。これにより躯体の蓄熱を軽減し、室内環境の安定にも寄与するという。ファサードラタン、軒の出を設けない屋根デザインや外付けブラインドの組み合わせが、西方さんの定番だ。
一部コストは上がるがトータルでは従来同等
西方さんは現時点で・・・
この記事は新建ハウジング7月30日号4面(2025年7月30日発行)に掲載しています。
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