リノベーション協議会(東京都中央区)は6月20日、優良なリノベーションの品質基準を満たす「適合リノベーション住宅(R住宅)」の発行件数を発表した。2024年度は全国で6431件(前年度比0.8%増)で、2009年からの16年で累計8万1346件となった。
エリア別の発行件数は、首都圏が75.9%を占め、関西が8.2%、東海が5.0%、その他のエリアが10.8%だった。
「R住宅」発行件数ランキングは、大京穴吹不動産が1105件と全国最多。2位はインテリックスの1010件、3位はエフステージの987件だった。上位4社は買取再販型の事業を主体とした企業が占める結果となった。
請負型では、1位がリノベるの328件、2位がgrooveagentの105件、3位がシンプルハウスの61件だった。首都圏以外では、東海エリアのリアル、関西エリアのシンプルハウスが、上位20位にランクインしている。今年度は、セゾンリアルティが約2倍に増加したほか、モリモト(17位)・甲南エステート(20位)が初ランクインした。
同協議会は、「R住宅」のなかでも「省エネ基準適合住宅相当」を上回るものを「R1住宅エコ」としてきたが、2025年2月から名称を「エコキューブ」に変更した。2024年4月の「省エネ性能表示制度」や、2025年の省エネ基準適合義務化、2030年までのZEH水準への引き上げといった政治動向を踏まえたもので、義務化対象外の既存住宅であっても、今後は新築基準を意識した性能向上が必要だとしている。
東日本不動産流通機構によると、2024年度首都圏中古マンションの成約件数は3万9736件(前年度比8.6%増)と、8年連続で新築マンションの供給数を上回った。中古マンション新規登録の平均築年数は30.2年(前年度29.41年)と経年化が進んでいる。
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