建設業振興基金が6月13日に公表した「建設キャリアアップシステム(CCUS)の運営状況」によると、2025年5月31日時点の登録状況は技能者が166万1764人、事業者は一人親方を含めて29万4836者となった。このうち一人親方は約10万2000人が登録していると推計される。25年度に入ってからの新規登録現場数は2万2545箇所、就業履歴数は1021万5567件、累計履歴数は2億371万2267件に達した。

技能者登録数の推移 2024年~25年5月(資料より抜粋)
スマホで資格者証の確認が可能に
2024年7月に公表された「CCUS利用拡大に向けた3カ年計画」に沿った取組も進んでいる。今年3月からCCUSへ新規に技能者登録を申請する際、同時に能力評価申請ができるようになった。これにより1回の申請で能力評価結果を反映したカードの発行が可能に。係る費用も1000円軽減された。
CCUS登録技能者用のスマートフォンアプリ「建キャリ」では、登録基幹技能者などCCUSへ登録した資格者証の画像を画面に表示することで、資格確認が行えるようになった。資格者証の原本は保管しておく必要があるものの、現場に携帯する必要がなくなる。
現在利用できる資格は、①労働安全衛生法に基づく特別教育(クレーン運転業務・車両系建設機械運転業務など)、②労働安全衛生法に基づく職長教育・安全衛生責任者教育、③登録基幹技能者。今後、法令で携行が義務付けられている資格にも対象を広げる考えだ。
CCUSに登録されている情報を民間の労務安全システムなどで利用するためのシステム改修も進められている。これまでCCUSと民間システムに同じデータを繰り返し入力しなければならなかったが、データの一部が共有されることで入力の手間が減る。早ければ本年度内にも連携サービスが提供開始される見通しだ。

民間労務安全システムとの情報連携イメージ
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