建設物価調査会が12月10日公表した2025年11月分の「建設物価建築費指数」(暫定値)によると、工事原価で見た木造住宅の建築費指数は144.0となり、前月から横ばいで推移した。前年同月比では3.3%(4.6ポイント)の増加となっている。
東京都内では、国際的な銅相場の高騰に伴う電線・ケーブル類の価格上昇や、人件費・輸送コストの上昇に伴う空調機器の値上げなどが指数を押し上げる要因となった。一方で、価格競争が激化によるH型鋼の続落がマイナスに働いた。

木造住宅の建築費指数の推移
純工事費から見た木造住宅の建築費指数は145.5で、前月から横ばい、前年同月比では3.2%(4.6ポイント)の増加となった。前月比でプラス要因となった細目は、「電線・ケーブル」(+0.03)だった。
前年同月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+1.92)、「衛生機器」(+0.45)、「生コンクリート」(+0.31)、「空調機器」(+0.20)、「電線・ケーブル」(+0.17)。マイナス要因となった細目は、「鉄筋」(-0.04)、「木工」(-0.02)だった。
集合住宅の指数は微増
工事原価で見た集合住宅(RC造)の建築費指数は140.7で、前月比で0.1%増、前年同月比で5.3%増。純工事費で見た指数は142.1で、前月比で0.1%増、前年同月比で5.4%増となった。前月比でプラス要因となった細目は、「電線・ケーブル」(+0.08)だった。
対前年同月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+3.46)、「生コンクリート」(+0.94)、「電線・ケーブル」(+0.32)、「衛生機器」(+0.29)、「上記以外の設備細目」(+0.22)など。マイナス要因となった細目は、「鉄筋」(-0.39)、「鋼材」(-0.02)、「型枠」(-0.01)などだった。

集合住宅 主要都市の工事原価指数
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