建設物価調査会が12月1日に公表した、2025年11月分の「建設資材物価指数」(※)の動向は、建設総合の全国平均が143.9となり、前月比で0.2%(0.3ポイント)の上昇。12カ月連続での上伸となった。前年同月比では3.3%(4.6ポイント)の上昇となっている。
(※速報値、2015年の平均を100として算出)
このうち建築部門は143.0で、前月比0.1%(0.2ポイント)、前年同月比で3.1%(4.3ポイント)上昇した。建築補修は140.2で、前月比0.1%(0.1ポイント)、前年同月比で3.5%(4.7ポイント)の上昇となった。建築部門・建築補修ともに12カ月連続で上伸している。

建設資材物価指数の推移
軽油・H形鋼は下落
品目別では、非鉄金属(電線・ケーブル、銅小板)および窯業・土石製品(建築用石材)が指数の押し上げに寄与。中でも銅相場の続伸が製品価格の上伸につながっている。建築用石材は、円安に伴う輸入・運搬コストの増加が値上がりの要因となった。
一方、石油製品・舗装材料で、原油調達コストの値下がりを背景とした卸価格の引き下げにより、軽油の価格が下落。鉄鋼(H形鋼)は、需要減少による販売店間の受注競争を受けて続落している。

都市別に見ると、新潟で前月比0.4%の上昇に。原材料費や運搬費、製造プラントの維持・修繕費、人件費など全般的な製造コスト増により、アスファルト混合物が値上りしたことが影響している。札幌では、ヒューム管やパイルなどコンクリート製品に製造コスト増が反映され、同0.3%の上昇となった。同じく0.3%上昇した福岡では、製造や輸送にかかるエネルギーコスト増によるセメント価格の上伸と、これに伴うコンクリート製品の値上げが指数を押し上げている。

都市別の建設総合部門の指数
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