ほっとハウス長谷川建築(三重県津市)の長谷川さんは、山敏建築(愛知県弥富市)の伊藤さんがチャレンジする「佐古木の杜プロジェクト」の理念に共鳴し、無償で設計を引き受けた。「うちの建築のファンになってくれた同じ大工経営者を応援できるのはこちらとしてもうれしいこと」(長谷川さん)と笑顔で話す。2人が出会うきっかけをつくった、両社を含む地域工務店などの営業支援を“伴走型”で行うベンチマーク(三重県四日市市)の射場由次さんは「お金ではなく、志や理念でつながって建築や経営のクオリティを高め合ったり、コラボしてワクワクするようなプロジェクトに取り組んだりするところに地域工務店の大きな可能性があるのではないか」と語る。佐古木の杜のモデルハウスで3人に話を聞いた。(敬称略)
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左から長谷川さん、射場さん、伊藤さん。山敏建築の「佐古木の杜」モデルハウスで
伊藤 これまで、お客様の望みをその通りに叶えることが大工の使命だと思っていた。でも一方で、自分が大好きな建築を、自信を持ってお客様に提案し、そこにファンが生まれていくという形への憧れもあって葛藤していた。そんなタイミングで射場さん(ベンチマーク)主催の研修で見学させてもらった長谷川さんが手がけた住宅を見て、「自分がやりたい建築はこれだ」と確信した。
行動力と本気度に感動
長谷川 研修の後、すぐに「外壁のガルバリウム鋼板の張り方などについて詳しく教えてほしい」と板金屋さんを伴って現場まで来てくれた伊藤さんの行動力と本気度に感動した。僕らのような小さな大工工務店にとって、リスクを背負って土地を取得(先行投資)する分譲事業は並大抵の覚悟ではできない。地主さんの思いに応えて、地元のことも考えて果敢に挑む伊藤さんの心意気を少しでも応援したかった。コラボにより、自分では到底できないことに携わらせてもらうことで、こちらもワクワクしている。
伊藤 設計をお願いした後、長谷川さんと設計担当で大工の向出京平さんと連日、夜8~10時ぐらいの時間帯にオンライン(Zoom)で相談しながらプランを詰めていった。2人とも昼間は現場に出ているはずなのに全く疲れを感じさせず、むしろ
この記事は新建ハウジング8月30日号3面(2025年8月30日発行)に掲載しています。
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