東急建設(東京都渋谷区)は8月8日、自社開発した可搬型木造建物「モクタスキューブ」の製作を開始したと発表した。震災などに備えて、自社建設現場の作業所仮設事務所として導入する。9月に作業所へ設置予定。
「モクタスキューブ」は、建築基準法に準拠した可搬型の木造建物。工場で製作した1ユニット(15㎡)を大型トラック(10t車)1台で搬送し、現地でユニットを連結するため、少人数かつ短期間で設置できる。2024年能登半島地震では、復興支援者用宿舎20棟を、要請から審査期間含め3カ月で設置。輪島塗仮設工房7棟は、2カ月での設置を実現した。
「モクタスキューブ」を応急仮設住宅として速やかに供給するには、あらかじめ製作・備蓄しておく必要があるが、平時の活用方法が課題となっていた。そのため同社は、建設現場の作業所仮設事務所として活用することを決定。平時は木のぬくもりを感じられる現場事務所として活用し、災害発生時には被災地からの要請に応じて応急仮設住宅として供給するという。
今後5年間で60棟を製作する。付帯設備はトイレ、ユニットバス、洗面台、キッチン、空調、照明など。一般木造住宅と同等の耐震性能、遮音性能、断熱性能(UA値0.6以下)を確保している。

仮設事務所として使用する「モクタスキューブ」(イメージ)
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