建設物価調査会が8月8日公表した、2025年7月分の建設物価建築費指数によると、木造住宅の工事原価指数(暫定値)は143.1となり、前月比0.3%、前年同月比で3.4%の上昇となった。前月から0.4ポイント、前年同月比では4.7ポイント増加するなど、原価の上昇傾向が続いている。

木造住宅の建築費指数の推移
東京都内では、大手メーカーによる金属製建具の値上げや、国際的な銅相場の高騰に伴う電線類の価格引き上げなどが押し上げ要因となった。一方、H型鋼や異形棒鋼、上水道用鋼管などの価格の下落がマイナスに働いた。
衛生機器などで価格上昇
木造住宅の建築費指数を純工事費でみると144.7(暫定値)となり、前月比0.3%増、前年同月比で3.4%増。前月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+0.44)、「電線・ケーブル」(+0.01)など。一方で、「衛生配管」(-0.12)、「鉄筋」(-0.01)がマイナス要因となった。
前年同月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+1.78)、「衛生機器」(+0.47)、「生コンクリート」(+0.31)、「空調機器」(+0.22)、「衛生配管」(+0.16)など。一方で、「木工」(-0.08)、「鉄筋」(-0.07)などが下押し要因となっている。
集合住宅は鉄筋が下押し要因に
集合住宅(RC造)の建築費指数を工事原価でみると139.0(暫定値)となり、前月比0.1%増、前年同月比で5.0%増に。純工事費でみると140.3(暫定値)となり前月比0.2%増、前年同月比で5.1%の増加となった。前月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+0.31)、「電線・ケーブル」(+0.02)、「衛生機器」(+0.02)などだった。一方で、「衛生配管」(-0.13)、「鉄筋」(-0.06)がマイナスに働いた。
前年同月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+2.78)、「生コンクリート」(+0.95)、「上記以外の設備細目」(+0.37)、「型枠」(+0.31)、「衛生機器」(+0.30)など。マイナスに影響した細目は、「鉄筋」(-0.65)、「鋼材」(-0.03)などだった。

集合住宅 主要都市の工事原価指数
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