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いち早くマンションリノベーションに特化したことで全国に名を馳せるToivo(トイヴォ)。「K邸」は、同社初の断熱等級7を実現した事例だ。
施主は30代夫婦と子ども2人の4人家族。夫婦は2人とも商品企画の仕事に従事しており、在宅勤務も多い。同社では、持ち家(施主が既に暮らしているマンション)のリノベが多いが、今回は施主が中古マンションを購入するのに合わせてのリノベとなった。
舞台は、東京都府中市内にある、築22年・SRC造15階建てマンション1階の住戸。南にあるリビングに面してテラスと専用庭があり、戸建てのように外に開けていて日当たりも大変良好だった。一方、共用廊下に面した北側の部屋は、昼間でも明かりが必要なほど暗い。南側との温度差も大きく、結露によるカビも発生していた。
社長の友政伸也さんが設計上大事にしているのは「建物のポテンシャルを生かす」こと。既存の欠点を解消するのはもちろん、長所はその良さが増すように設計する。今回の欠点は温熱環境、換気、間取りの3つ。まずはこれを解消することが設計の前提となった。
界壁も断熱して性能アップ
同社のマンションリノベでは天井、界壁を含む壁の「5面断熱」が標準。K邸は1階なので床も含めた「6面断熱」とした。マンション、特に中住戸のリノベーションでは外皮のみを断熱することが多いが、同社では界壁も必ず断熱する。室内の温熱環境を、隣戸の環境に左右されず住戸内で完結させて整えるためだ。
外皮となる壁には、既存の断熱材の上に、硬質ウレタン(熱伝導率0.022)40㎜厚を吹き付けて計70㎜厚に。界壁と天井には同30㎜厚を施工した。床はスラブ上にネオマフォーム30㎜厚を敷き込み、その上に防音対策として乾式二重床を施工している。
マンションの断熱改修においてネックとなるのが・・・
続きは「あたらしい工務店の教科書2025」P.114〜でお読みいただけます。
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