ログハウスブランド「BESS」を展開するアールシーコア(東京都渋谷区)は6月25日、神戸市および神戸市公園緑化協会と「自然と共生する新たな暮らし方」の実現・推進を目的とした連携協定を締結した。三者は今後、公園・緑地などを活用した協働の取り組みを通じて、サステナブルな社会の実現を目指す。
本協定では、伐採木を活用した循環型経済(サーキュラーエコノミーサーキュラーエコノミー)や自然再興(ネイチャーポジティブ)に関する施策、市民参加型イベントの実施、三者のリソースを活用した共同事業などを展開していく。
背景には、神戸市が有する豊かな自然環境と、管理・活用が進まない都市型里山の課題がある。同市は2025年度から「森の未来都市神戸」を掲げ、多様な主体と協働しながら都市のみどりの再生を進めており、今回の協定もその一環。持続的な取り組みの実現には担い手づくりが重要とされている。
一方、アールシーコアは長年にわたり「BESSの家」を通して、自然と調和した「梺ぐらし」を提唱。長野県小諸市などで里山再生に向けた住民主体の取り組みにも携わってきた。こうした実績と神戸市の資源、市民との橋渡し役を担う公園緑化協会のネットワークを活かし、協働の枠組みを構築する。
4月には三者協議の先行事例として、BESSの展示場で伐採木を活用した体験型イベントを開催。市民とユーザーの交流が生まれ、里山活動への関心も高まったという。
今後は、住宅事業の枠を超えた地域密着型の提案を通じて、地域の活性化と持続可能な社会づくりに貢献していく。

左から、公益財団法人神戸市公園緑化協会理事長 鍵本敦さん、アールシーコア代表取締役社長 壽松木康晴さん、神戸市建設局長 小松恵一さん
■関連記事
アールシーコア、手間・費用を軽減する再塗装技術が特許取得
アールシーコア、BESS事業再建と非住宅強化で業績回復目指す―25年3月期決算
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。