日本人の健康をつくる住宅断熱リフォーム推進協議会は5月27日、福井県民の心と体の健康を守る住まいの普及促進を目指すCRAFIT HOUSE一級建築士事務所(クラフィットハウス、福井県坂井市)の特別協賛による「建築と医学の視点から学ぶ健康住宅シンポジウムin福井」を福井市内で開催した。県民や、県内の住宅業界の関係者ら約80人が参加。「住まいの断熱性能と健康寿命の関係性」に詳しい慶應義塾大学名誉教授の伊香賀俊治さんの講演を聞くなどした。

講演する慶應義塾大学名誉教授の伊香賀俊治さん
伊香賀さんは、WHO(世界保健機関)が寒さによる健康への悪影響から居住者を守るために「家の中の最低温度を18℃以上に保つこと」を勧告しているにも関わらず、国内のほぼ9割の住宅がそれを下回っている状況を指摘。高断熱住宅がもっと早くから普及していたら、心疾患や脳血管疾患などによる冬場の病死者や夏場の室内熱中症患者、災害関連死(循環器系疾患、呼吸器系疾患など)を減らせた可能性があるとした。
伊香賀さんは、断熱改修前後の調査で得られた知見から、高血圧や循環器系疾患は生活習慣だけが原因ではなく、断熱性能の不足や不適切な暖房使用がもたらす“生活環境病”とも言える側面があると述べ、断熱改修により最低室温を高めることで高血圧性疾患や脳血管疾患などが低減した実際のデータを示した。
シンポジウムではまた、伊香賀さんと同協議会事務局長の小松昭さん、特別協賛のCRAFIT HOUSE一級建築士事務所社長の川端一輝さんによるトークセッションも行われた。伊香賀さんは今後・・・
この記事は新建ハウジング6月20日号7面(2025年6月20日発行)に掲載しています。
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