不動産情報サービスのアットホーム(東京都大田区)は4月23日、同社の不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された3月の首都圏における中古マンションの価格動向を発表した。
首都圏全体の1戸あたりの平均価格は4361万円で、前月比1.8%増、前年同月比12.4%増と、いずれも8カ月連続の上昇となった。
なかでも東京23区の上昇が目立ち、平均価格は6499万円(前月比3.3%増)と、2017年1月以降の最高額を8カ月連続で更新。前年同月比は25.0%増と、調査開始以来最大の伸び率となった。築30~40年のシングル向きを除き、すべての面積・築年帯で上昇した。
一方、都下の平均価格は3268万円で前月比0.6%減と5カ月ぶりに下落。ただし前年同月比では1.9%増と4カ月連続で上昇した。
神奈川県では、横浜市・川崎市が平均3536万円(前月比0.6%増)と2カ月連続で上昇。前年同月比も5.0%増となり、8カ月連続のプラスとなった。築10~20年のシングル向きと築30~40年のカップル向きを除き、広く価格上昇がみられた。
埼玉県では、さいたま市の平均価格が3272万円で前月比2.4%減、前年同月比も2.4%減と15カ月連続で下落。大型ファミリー向けや築古物件の割合が高いことが影響した。埼玉県他エリアも2471万円(前月比0.1%減、前年同月比1.4%減)と、引き続き前年同月を下回っている。
千葉県西部では、築40年以上の大型ファミリー向き物件の価格上昇を背景に、平均価格が2808万円(前月比0.1%増)と上昇。前年同月比も0.1%増となり、17カ月ぶりにプラスに転じた。一方、千葉県他エリアでは2024万円(前月比1.8%減)と下落傾向が続いた。
首都圏全体としては、東京23区を中心に堅調な価格上昇が続く一方、地域差も鮮明になりつつある。
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