(一財)ベターリビング(東京都千代田区)は4月21日、優良住宅部品認定基準(BL認定基準)として新たに「シャワールームユニット」を追加した。住宅部品研究会のワーキンググループで、浴室内での溺水事故を防止するためのアイデアとして、浴槽を使用しない入浴方法が提案されたことを受け、標準的なシャワールームユニットの基準を定めたもの。
基準の適用範囲は、戸建住宅、宿泊施設、福祉・介護施設、病院、集会場、事務所、運動施設、店舗の新築および改修用。シャワールームユニットの構成は、ヘアキャッチャーを必須構成部品とし、シャワーヘッド、給水栓をセットフリー部品に、シャワースライドバー、腰掛けを選択構成部品とした。給水栓のうち湯水混合水栓についてはサーモスタットを必須としている。他にも、材料や寸法、耐荷重、施工方法、品質保証などの項目について基準を定めた。
今後、同基準との整合を図るため、「浴室ユニット」の基準についても見直しを行う。さらに「長寿社会対応シャワールームユニット」の要件も追加する予定。
「サッシ」など9品目で基準改正
さらに同日、「キッチンシステム」「サッシ」など9品目で基準の改正を行った。『優良住宅部品(BL部品)ガイドブック』も併せて改訂している。

ガイドブックの表紙と掲載例
「キッチンシステム」では、オープンスタイルやセミオープンスタイルにも対応できるよう、配列に「アイランド型配列」と「ペニンシュラ型配列」を追加。油はねなどを防ぐオイルガードをセットフリー部品とした。他に、つり戸棚とウォールユニットの構成なども見直した。
「サッシ」「改修用サッシ」では、窓の断熱性をJIS規格(JIS A 4706)に合わせて「等級」表示とした上で性能値を整合、上位等級を追加した。断熱性の計算方法、窓の日射熱取得性も要件に追加している。他にも、「玄関ドア」「改修用玄関ドア」「サッシ(天窓)」「面格子」「窓用シャッター」「給水ポンプシステム」で、JIS規格改正に伴う基準改正を行った。
優良住宅部品(BL部品)は、住宅を構成する要素である住宅部品を住宅と調和させるために基準を定めたもの。①機能に優れ、快適な居住環境を提供できるもの、②安全性が確保されたもの、③耐久性、維持性が優れたもの、④適切な施工が確保されるもの、⑤確実な供給、品質保証及び維持管理に係るサービスを提供できるもの―のすべてに適合する部品を同財団が認定している。
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