住宅内の情報を収集・蓄積・加工するＩｏＴプラットフォームの共同実証試験がスタート

　東京電力パワーグリッド（東京都千代田区）、日立製作所（東京都千代田区）、パナソニッ ク（大阪府門真市）の３社は１１月７日、住宅内の電気の使用状況や温度などの情報を収集・蓄積・加工することのできるＩｏＴプラットフォーム構築に関する共同実証試験を開始した。来年３月までの期間、東京都を中心とした関東エリアの約１００戸の住宅を対象として実施する。

　同試験では、家電製品の種類ごとの電気使用の変化をリアルタイムに検知する電力センサーと、住宅内の温度などを測定する環境センサーを分電盤周辺等に設置し、センターシステムでデータ収集、日立製作所の専用システムで蓄積・加工するプラットフォームを構築する。

　また、住宅からブロードバンド回線を利用してセンターシステムへの効率的な伝送方法を検証する。さらに、電力センサーとブロードバンドルーター等との間の通信方式として高速ＰＬＣ（電力線通信）の適用性を検討するなど、必要な装置やシステム全体の性能・有効性を検証する。

　同ＩｏＴプラットフォームの構築により、専用の電力センサーなどを備えていない住宅でも、家電製品の種類ごとの電気使用の変化を見える化して、電気の消し忘れや使い過ぎなどに気づくことが可能となる。電気の使用状況や温度などの情報を活用したサービスの検討も進める予定。