国土交通省の建築BIM推進会議は3月24日、建築確認手続きでのBIM図面審査を2026年4月から本格運用するにあたり、一定条件下で図面間の整合性確認を一部省略できる運用ルールを示した。入出力基準や誓約書、審査マニュアルを整理し、申請者と審査側の判断根拠が明確化されている。
建築BIM推進会議は、設計から施工、確認、維持管理に至るBIM活用の社会定着を目的に2019年に設置された官民協議体だ。これまで建築確認でのBIM活用、中小事業者への普及、維持管理段階での利活用などを議論してきた。
今回の会議では、これまでの試行検証を踏まえ、BIM図面審査を通常の建築確認手続きとして運用するために必要な条件を整理。設計者が、入出力基準に従いBIMモデルから図面を出力したことを誓約書で担保した場合に限り、図面間の整合性が確保されているものとして一部審査を省略できるとした。一方、基準外の図書や誓約書で対象外とされた部分は従来どおり審査する。
審査側の体制整備も進む。BIM図面審査は民間指定確認検査機関12機関に加え、特定行政庁でも対応が拡大。制度開始に向けた準備が段階的に整いつつある。また、消防同意では、全国約700消防機関のうち約70機関が制度開始時点で対応可能。来年度内にはさらに約30機関が対応する見込みだ。

設計・施工・維持管理を通じたBIM活用の共通原則を示す国の総合指針「建築分野におけるBIMの標準ワークフローと その活用方策に関するガイドライン」についても言及があった。事務局は本文構成の再整理やISO19650との整合、CDE(共通データ環境)の位置付け強化を反映した改定作業が最終段階にあると報告。「正式な改訂版の公表は年度をまたぐ可能性があるが、近く行われる見通し」とした。
木造建築では、在来軸組工法や枠組み壁工法の入出力基準の検討が進み、戸建て住宅のサンプルモデルも作成された。ただし、これらは検証用のたたき台であり、2026年4月時点で全ての木造住宅が即時対象となるわけではない。CLTパネル工法を含む制度化の検討は次年度以降も継続する。
このほか、2029年春の開始を目指すBIMデータ審査についても言及。2026年4月から始まるBIM図面審査を起点とし、その運用を通じて得られる知見を踏まえながら、BIMデータそのものを活用した審査への移行に向けた検討を進めていく考えが示された。
あわせて、BIMデータ審査全体のイメージや工程、必要なタスクを整理し、段階的な制度設計を進めていく方針だ。また、BIM活用を前提とした審査の高度化に向け、法令条文を整理・構造化し、データとの対応関係を明確にする「法令構造化」の取り組みも進められているとした。
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