CACL(石川県能美市)、LIXIL(東京都品川区)、永山祐子建築設計(東京都新宿区)の3社は9月1日、2024年の能登半島地震で倒壊した家屋に使用されていた黒瓦を建材へアップサイクルし、新たに建築物へ使用するための共同プロジェクトを発足した。
同プロジェクトでは、地震で全壊・半壊した家屋の「黒瓦」を「創造的復興」のシンボルとみなし、建材として使用することで能登の伝統的風景を未来へつなぐ取り組みとして展開する。粉砕した黒瓦は、LIXILの意匠建材「textone」の原材料に使用し、素材のオレンジ色を生かした柔らかい色味の能登瓦仕様として開発した。

能登半島地震で全壊半壊した家屋は、公費解体によって解体業者が分別し、全国の処分場で廃棄されている。同プロジェクトでは、公費解体時に回収・粉砕された黒瓦をCACLが購入・保管し、有価物へと転換。LIXILが黒瓦の風合いが残る建材として製造し、永山祐子建築設計による建築物やインテリアなどへの使用を目指す。
復興支援を続ける中で瓦に着目したCACLと、さまざまな建材技術を持つLIXIL、2社をつないだデザインから建築への使われ方まで監修する永山祐子建築設計によって同プロジェクトが実現。珠洲市の協力のもと、実験的なマテリアル製造を開始しており、今後は地域に還元するためパートナー企業との協業を進めたいとしている。
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