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木材を一本一本手刻みで加工することにこだわる戸諸工務店。大工だった祖父、父から家づくりを継承した四代目社長の戸諸智さんは「住む人が長く心地よく、安心して暮らせる住まいを建てることが使命。つくり手と住まい手が、同じ目的に向かって心を通わせる家づくりが理想」と語る。
同社は、戸諸さんの曽祖父から四代にわたり続く大工の家系。神社仏閣建築で培ってきた技術を生かし、現在も大工職人による墨付け・手刻みによる家づくりを続けている。
戸諸さんは大学卒業後、千葉市内の住宅会社に就職し、現場監督や設計の仕事を経験。4年ほどで地元に戻り同社に入社し、2013年、会社を受け継いだ。
戸諸さんは、「昔から続く大工の技を、祖父や父から継承し、若い世代へつないでいきたい」という思いから、手刻みを守っていくことに決めた。現在はプレカットが主流だが、手刻みの家づくりを求める顧客もいる。地元でも手刻みで加工している工務店は少ないという。
「手刻みは図面ができた時から大工と木の関わりが始まる。家づくりのストーリーがより感じられる」と戸諸さん。「当社には営業職を置いていない。お客様にお会いした最初の日から、設計士の私がお話をお聞きし、お客様のライフスタイルや価値観を理解したうえで設計する。その思いが詰まった図面をもとに、社員大工が形にしていく」と語る。

大工職人による手刻み加工。頑丈で長く住み続けられる家づくりの基礎となる
早くからウェブでの情報発信をスタート
他社での修業を経て自社に戻った戸諸さんはまず、自社のウェブサイトを立ち上げた。当時は地元でもウェブで情報発信をする工務店は少なかったという。「まず会社の存在を知ってもらうツールとしてサイトを立ち上げた。現在では、ブログ、X、Facebook、Instagramで情報を発信している。この取り組みが、私が社長になってから一番変化した点。施工写真だけでなく工事途中の写真もアップするなど、より身近に当社を感じてもらい、それが新規受注にも大きくつながっている」と話す。
また、大工以外の職人・協力業者とも長い付き合いが続いていて、チームワークができているという。「例えば・・・
この記事は新建ハウジング8月20日号3面(2025年8月20日発行)に掲載しています。
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