国土交通省は7月15日、不動産取引などに関わる地域情報を重ねて表示できる「不動産情報ライブラリ」に新たな情報やAPI機能を追加すると発表した。追加される情報は、「都市計画道路」「災害履歴」など4コンテンツ。

「不動産情報ライブラリ」に追加される情報と種類
「都市計画道路」では、全国で決定した都市計画のデータを反映。これまで「都市計画決定GISデータ全国データダウンロードページ」 でGISデータを配布していたが、閲覧には「GISソフト」が必要だった。公開後は地図上で見られるだけでなく、API連携も行える。
「都市計画道路」の情報を活用することで、今後整備される道路の位置や土地の利便性、資産価値の変動の予測が可能に。例えば、顧客に対して地図上で周辺環境の未来像を示すことも可能となる。
防災関連では「災害履歴」を追加。ライブラリでは現在、ハザードマップや災害危険区域、指定緊急避難場所などが表示できるが、それらに加えて過去に発生した水害や地震の被災区域や状況を表示できるようになる。
活用例では、繰り返し災害が発生した土地の仕入れを避けられる、顧客に対して地図上で災害がなかったことを示せるなどが挙げられる。地盤改良が必要な場合も周辺の災害履歴を示すことで、客観的な根拠として提案しやすくなる。
データ活用のアイデアを募集
内閣府では10月31日まで、「不動産情報ライブラリ」などの地理空間情報を活用したアイデアを募集する「イチBizアワード2025」を実施している。賞金総額は200万円。地理空間情報を活用した新サービスの創出を促すことを目的としている。
募集部門は、国土交通省との連携企画となる「不動産情報活用部門」と、「ビジネス部門」「アイデア部門」の3部門。このうち「不動産情報活用部門」では、「不動産情報ライブラリ」で提供する取引価格・都市計画・防災情報などのオープンデータを活用したイノベーションやアイデアを募る。

「イチBizアワード2025」の募集スケジュール
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