FPコーポレーション(札幌市)は、「FPウレタン断熱パネル」(以下:FPパネル)に住宅の耐震性能を向上させる効果が確認できたと発表した。
同社は、FPパネルを使った建物の耐震性能向上効果について、M’s構造設計(横浜市、佐藤実代表)と協業で検証を行なっている。
検証は[フェーズ1]耐震性能の実態把握と効果検証→[フェーズ2]設計手法の確立と普及→[フェーズ3]既存住宅への応用ーーの3段階で進めており、現在は、フェーズ1の第1段階である「計算上の耐震性能(設計性能)に対し、FPパネルが持つ耐震性への”余力”を加味した実態性能の提示」を完了したところ。
FPパネルを採用した耐震等級3に該当する複数物件(長野県、千葉県、香川県)を対象に、FPパネル固有の壁倍率を考慮した存在壁量の見直しを行い、耐震性能の増加分を壁量充足率(建築基準法の必要壁量に対し、実際の壁量がどれだけ充足しているかを示す割合)で確認した。
それによると、壁量充足率の平均値は1.28倍(最小値1.19倍)で、耐震等級3(耐震等級1の1.5倍の耐震性能)に換算すると平均値1.92倍(最小値1.78倍)の耐震性能に相当することがわかった。FPパネルの耐震性能について、設計値を上回る余力があることが実証された形だ。
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