大建工業(大阪市)、リバネス(東京都新宿区)、大成生コン(香川県三豊市)は3月11日、香川県三豊市および詫間漁業協同組合(香川県三豊市)と連携し、新規開発中の「海洋再生資材」の実海域での効果検証試験を開始したと発表した。
自然由来の素材を原材料に、海藻類の繁茂を促進する着生基盤の開発を進めるもので、今回、大建工業が開発した海洋再生資材の試験材を、1月21日に三豊市の海域に設置。構造や成分が異なる複数種類の資材で、海藻増殖により有効な手法を検証する。
同実証試験では、大建工業が資材開発、リバネスが進捗管理、大成生コンが資材設置後のモニタリングを担当する。実証期間中は、大成生コンを中心に、回復傾向、造成動向を調査し、新資材開発に向けた分析を行っていく。
海洋生物の減少が深刻化するなか、藻場や海草を中心に形成された沿岸環境が、海洋生物の住処としてだけでなく、炭素の貯蔵庫としても注目を集めている。この取り組みは、リバネスと大建工業が2023年度に開始した、大建工業の新規事業を探索する活動から始まったもの。
大建工業の技術を核に「環境を再生・保全するモノづくり」の共創を検討するなか、沿岸再生に取り組む「大成生コン」が、同取り組みへの思いに賛同し2024年夏に参画した。今回、詫間漁業協同組合および三豊市の協力のもと、海洋環境回復へ挑戦する。

実証実験場所となる三豊市沿岸
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