東京カンテイ(東京都品川区)は3月10日、2月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比1.5%減の4075万円と4カ月ぶりに下落。前年同月比は0.7%増とプラスを維持したが1%を下回った。
東京都は6376万円(2.4%減)と反転下落。神奈川県は4412万円(2.6%減)と7カ月ぶりの下落となった。千葉県は2906万円(0.6%増)と連続上昇、埼玉県は2883万円(0.3%減)と反転下落した。前月は全都県が上昇したが、2月は千葉県を除き下落となった。築年数は軒並み若返ったが、東京都・神奈川県は平均土地・建物面積が縮小した。
都市別では、東京23区が1億1155万円(9.1%減)と反転下落。前月の反動もあるが、前年同月比もマイナスに転じた。都下は3年近く築浅化したものの、4031万円(4.1%減)と2カ月連続で下落した。
横浜市(8.2%減)は反転下落し、6カ月ぶりの4000万円台となった。川崎市(2.1%減)は反転下落。相模原市(22.2%減)は大きく下落に転じた。平均土地面積・建物面積が縮小し、3年近く築古化した。千葉市(2.1%減)は連続下落。さいたま市(11.3%増)は唯一土地・建物面積が拡大し、価格も上昇に転じたが、4000万円を超えるには至らなかった。
近畿圏も4カ月ぶりに下落、中部圏は連続上昇
近畿圏は、前月比1.1%減の2938万円と4カ月ぶりに下落した。大阪府は3193万円(5.2%減)と反転下落したが、前年同月比は比較的高水準となっている。
兵庫県は2972万円(2.2%増)と3カ月連続で上昇。京都府は3539万円(10.5%減)と大きく反転下落し、前月の反動で築古化が進んだほか、平均土地面積も5%ほど縮小した。都市別では、大阪市が5790万円(11.0%増)と反転上昇。4年近く築古化が進んだが、平均土地・建物面積が大きく拡大した。堺市(3.1%減)は3カ月ぶりに下落。神戸市(1.1%増)は3カ月連続上昇、京都市(3.7%減)は下落に転じた。
中部圏は、前月比1.1%増の2676万円と2カ月連続上昇したが、前年同月比はマイナスに転じた。愛知県も3172万円(1.8%増)と連続上昇したものの、前年同月比はマイナスが続き、平均土地面積は前月比・前年同月比ともに縮小した。名古屋市は3956万円(0.5%増)と3カ月ぶりに上昇したが、前年同月比は依然マイナスとなっている。
宮城県は、前月比5.4%減の2673万円と反転下落。前年同月比はプラスを維持したが、大きく水準を落とした。仙台市は3264万円(4.8%減)と3カ月ぶりに下落した。
福岡県は、前月比1.2%増の2618万円と2カ月上昇し、築年数が1年以上若返った。福岡市は3988万円(2.9%減)と反転下落し、再び3000万円台となった。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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