東京カンテイ(東京都品川区)が12月22日に発表した11月の首都圏における中古マンション70㎡あたりの平均価格は、前月比2.2%増の6249万円となり、16カ月連続の上昇となった。
東京都は3.2%増の9781万円と19カ月連続で上昇。今春以降、前年同月を3割以上上回る水準で推移しており、首都圏全体をけん引している。神奈川県は4112万円(1.8%増)、埼玉県は3096万円(1.7%増)といずれも上昇率が拡大したが、千葉県は2806万円(1.1%減)と4カ月ぶりに下落した。
都市別では、東京23区が前月比2.7%増の1億1485万円と19カ月連続で上昇。都心部の流通戸数増加などの影響で上昇率も拡大した。都心6区は1.0%増の1億7898万円で34カ月連続の上昇。堅調に推移しているが、流通戸数は増加、価格改定シェア・値下げ率は拡大するなど、水面下では反響が鈍くなりつつある。一方、周辺エリアでは流通戸数が減少し、価格改定シェアも縮小傾向が続く。
横浜市(1.5%増)やさいたま市(1.1%増)でも上昇傾向が継続。千葉市(0.9%減)は連続下落したが、前年同月を上回る状況は維持した。
近畿圏は6カ月連続のプラス、中部圏は直近のピークに迫る
近畿圏は、前月比2.2%増の3278万円と6カ月連続で上昇。主要エリアのプラスが全体を押し上げ、前年同月比も上昇率が大きく拡大した。大阪府は2.8%増の3871万円と6カ月連続上昇し、足踏み状態が続いた前年同月比も20%台に達した。兵庫県は0.7%増の2503万円で、2カ月ぶりに上昇した。
都市別では、大阪市が5575万円(2.7%増)と12カ月連続で上昇。前年同月比は東京23区と同じく30%台に達した。市中心部は8761万円(1.9%増)と23カ月連続で上昇し、都心6区のような反響の鈍さはまだ見られない。神戸市(0.1%増)は、9月以降同水準で推移している。
中部圏は前月比1.1%増の2331万円、愛知県は1.2%増の2467万円と3カ月ぶりに上昇し、それぞれ直近のピークに迫っている。名古屋市は2962万円(1.6%増)と3カ月ぶりに上昇し、直近の最高値だった8月の水準を上回った。前年同月比も高水準となったが、2024年11月に築古化が進み価格水準が下がったことが影響したとみられる。市中心部は3961万円(2.6%増)と連続上昇した。

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