アイカ工業(愛知県名古屋市)が1月31日発表した2025年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比5.7%増の1847億8500万円、営業利益は同8.7%増の211億9900万円、経常利益は同9.6%増の225億4800万円、純利益は12.7%増の162億円となり、いずれも過去最高を更新した。
化成品セグメントの売上高は1033億300万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は74億1000万円(同3.5%増)。施工用接着剤や木工・家具用接着剤などが好調で売上が前年を上回った。売上全体の約7割を占める海外では、ベトナムやマレーシアで売上が伸びた。
製品別では、建設樹脂系商品の塗り床材「ジョリエース」、水性硬質ウレタン樹脂系塗り床材「アイカピュール」が好調だった。

化成品セグメントの国別売上高(決算説明資料より引用)
建装建材セグメントの売上高は814億8200万円(同4.3%増)、営業利益は168億7000万円(同10.7%増)。国内では店舗などの非住宅市場で需要を獲得。海外では、タイやインドネシアで売上を伸ばした。
製品別では、粘着剤付化粧フィルム「オルティノ」、メラミン不燃化粧板「セラール」、抗ウイルスメラミン不燃化粧板「セラールウイルテクトPlus」などで採用が進んだ。住器建材は、住宅向け洗面化粧台「スマートサニタリー」、高級人造石「フィオレストーン」が好調だった。

建装建材セグメントの国別売上高(決算説明資料より抜粋)
通期の業績は前回予想からの変更はなく、売上高が2500億円(前期比5.7%増)、営業利益は272億円(同7.6%増)、経常利益は283億円(同8.3%増)、純利益は162億円(同7.0%増)を見込む。
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