国土交通省・経済産業省・環境省の3省連携で行う「住宅省エネ2024キャンペーン」の交付申請の受付が2024年12月31日に終了し、月別交付申請状況の統計が公表された。
終了時点の予算に対する補助金申請額の割合は、「子育てエコホーム支援事業」の新築が90%、リフォームが98%、「先進的窓リノベ2024事業」が73%、「給湯省エネ2024事業」が97%、「賃貸集合給湯省エネ2024事業」が7%だった。申請額の割合を随時発表した効果もあり、期中で予算上限に達した事業はなかった。

2024年12月31日時点の申請状況(キャンペーンサイトより引用)
現時点で審査が終了していないものについては、順次審査・交付決定を実施。内容・書類の不備の修正を1月31日まで受け付ける。一方、却下された申請については再提出期間が過ぎているため補助金の交付は受けられない。「子育てエコホーム支援事業」の「注文住宅の新築」「新築分譲住宅の購入」で所定の期限までに完了報告が提出されない場合は、補助金の返還が求められる。
11月に申請集中 エコホーム事業
「子育てエコホーム支援事業(新築)」の予算額は2100億円で、累計申請額は1804億7840万円(20万529戸)。申請額が多かったのは、「11月」(352億5770万円)、「10月」(208億8520万円)、「6月」(197億6510万円)などだった。
「子育てエコホーム支援事業(リフォーム)」の予算額は400億円で、累計申請額は364億1168万円(45万5828戸)。申請額が多かったのは、「12月」(68億3017万円)、「11月」(61億4750万円)、「7月」(49億3256万円)など。
11月に申請が集中した要因として、年末の駆け込み需要による予算の上限達成や書類の不備時の修正期間などを考慮し、事業者が余裕を持って申請を済ませたことが背景にあったと考えられる。

「子育てエコホーム事業」の申請額の累積(キャンペーンサイトより引用)
「先進的窓リノベ事業」の予算額は、戸建住宅・集合住宅合わせて1350億円で、累計申請額は920億8884万円。申請額が多かったのは、「12月」(204億5867万円)、「11月」(159億9248万円)、「10月」(97億4415万円)など。予算残に比較的余裕もあったことから、年末に申請が集中した。
賃貸給湯事業、9月以降に申請増加
「給湯省エネ事業」の予算額は580億円で、累計申請額は521億2487万円(41万7104件)。申請額が多かったのは、「4月」(82億1320万円)、「11月」(77億6863万円)、「10月」(64億6936万円)など。
「賃貸集合給湯省エネ事業」の予算額は185億円、累計申請額は11億6133万円(5663件)。申請額が多かったのは、「12月」(4億3788万円)、「11月」(2億4963万円)、「10月」(1億7505万円)などだった。申請額が予算策定時の想定を大きく下回ったことから出足が遅れ、9月以降になって申請件数が伸びた。
■関連記事
【補助金】省エネキャンペーンは25年度も継続へ
「子育てグリーン住宅」リフォームの必須工事が2種以上に
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。