セキスイファミエス近畿(大阪市)はこのほど、築35年のセキスイハイムをZEH水準の断熱性能に改修した「セキスイファミエスギャラリー三田」(兵庫県三田市)をオープンした。
セキスイハイムグループでは、築20年以上のセキスイハイムをZEH水準の断熱性能に向上するリノベーション「あったかハイムTR(Thermal Renovation)」を開発。「セキスイファミエスギャラリー三田」は、同リノベーションが導入されたモデルハウスとなっている。外壁面の改修は、室内側から建物外周に面した1階の天井を部分的に切り欠き、1・2階間の梁内に断熱材を充填する「1-2階梁内断熱工法」を採用。そのほか、基礎内床下からの床断熱改修、屋根上からの屋根断熱改修、開口部の高断熱化を組み合せ、総合的に断熱性能を大幅に向上させている。UA値は1.42から0.58に向上。同ギャラリーでは、建物の一部をスケルトンにすることなどで工事の仕様をわかりやすく提示するとともに、各所に温度計を設置し快適な室温を実感できるよう工夫している。
加えて、7kWの太陽光発電システムと12kWhの大容量蓄電池を新たに設置。停電時でも電気を使うことができ、自然災害時に予想される長時間の停電時でも普段に近い暮らしが可能となる。また、電気自動車(EV)連携システム「VtoHeim」に拡張可能なトライブリッド型のパワーコンディショナーを装備。将来のEV購入時に合わせて充電スタンドを追加設置することで、EVバッテリーも蓄電池として活用できる。同ギャラリーでは、平常時では実感が難しい「停電が発生した際に、PVや蓄電池から電力供給を受ける生活」の疑似体験が可能だという。
こうした断熱性能の向上や太陽光発電・蓄電池設置によるスマート化によって、光熱費は年間約29万円(約92%)の削減、CO2排出量は年間約4.6トン(約108%)の削減が見込まれるという。
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