政府は3月27日、全国の官民金融機関などに対し、中東情勢の影響を受ける中小企業・小規模事業者の資金繰り支援を徹底するよう要請した。相談窓口を開設し、事業者の資金繰り相談に丁寧かつ親身に対応するなど、きめ細やかな支援を促している。あわせて「セーフティネット貸付」(経営環境変化対応資金)の活用促進やサプライチェーン全体での適切な価格転嫁への要請など、包括的な支援策も打ち出した。
柔軟な融資対応の徹底を
金融機関に対する要請では、融資判断の際に事業者の決算状況や借入状況、債務条件変更の有無などで機械的に判断するのではなく、経営改善につながる対応を求めた。既往債務の条件変更や借り換えの申し出に対しても、申込みを断念させるような対応を取らず、個別の実情を踏まえた適切な返済計画のアドバイスを行うこと、金融庁が設置した専用の相談ダイヤルを事業者に紹介することなどを要請した。
一方、日本政策金融公庫に対しては、特別相談窓口の設置に加え、「セーフティネット貸付」の活用を促進するよう指示した。同貸付は通常、最近3カ月の売上高が前年同期または前々年同期に比べて5%以上減少したことを要件としているが、今回は数値要件を満たしていない場合も、資金繰りに著しい支障をきたしていれば貸付対象とする。
価格転嫁と賃上げを継続
また、このような状況下にあっても中小企業・小規模事業者の賃上げ機運を継続させるため、委託事業者に対して適切な価格転嫁への配慮を要望した。具体的には「中小受託取引適正化法」などに基づき、協議に応じない一方的な代金決定を禁止し、原材料価格・エネルギーコスト・労務費などの上昇分を考慮した上で取引対価を決定すべきだとした。
受託事業者に対しては、委託事業者から「買いたたき」などの不当な違反行為を受けた場合には、公正取引委員会の「違反行為情報提供フォーム」などを通じて情報提供するよう呼び掛けている。
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