三井ホーム(東京都江東区)と三井不動産(東京都中央区)はこのほど、学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダムが運営する「桜の聖母学院小学校・中学校」(福島県福島市)の中学校校舎増築を2月に竣工したと発表した。
学校側の「ぬくもりや親しみを感じることができる校舎にしたい」という思いに応え、既存の耐火RC造校舎に木造2階建ての新校舎を増築したもので、三井不動産が土地活用のトータルコーディネート、三井ホームが木造新校舎の設計・施工を担当した。増築分の建築面積は943.76㎡、同延床面積1466.13㎡。三井ホームが初めてSE構法と燃えしろ設計を採用し、高い耐震性・耐火性と木質感ある準耐火木造を実現した。

新校舎外観(左)、木のあらわしで仕上げた交流ホール(右)
同校舎では、柱や梁をあらわしとしながら安全性を確保し、木の温かみを感じながら、児童・生徒・教職員が安心して学び働ける環境づくりを目指した。設計計画は、文部科学省が公表した「新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方について」の最終報告を参考に、新しい時代の学びを実現。2階の小学校と中学校を接続した交流スペースは、さまざまな活動・学習スタイルに対応可能で、柔軟で創造的な学習空間を体現している。
床材・壁材の一部、下足入れ、交流ホールベンチなどには地元・福島県産木材を約16㎥使用した。地域材を活用することで、環境教育や地域の林業の活性化にも貢献するこの取り組みは「福島県森林環境税」の目的に沿うため、福島市森林環境交付金事業補助金の交付を受けている。
1階昇降口付近に事務室等を集約し、バリアフリー設計とするなど、地域社会と連携・協働する共創の拠点としての役割も担う。同施設は、木材使用量371㎥、炭素貯蔵量294t-CO2と脱炭素へ貢献するほか、木の空間による心理面・学習面への好影響、ウェルビーイングの向上も期待されており、教育施設における木造化の新たな可能性を示した。
今回の計画は、桜の聖母学院が長年抱えてきた校舎分散の課題を背景にスタート。福島駅の東西に分かれて配置されていた校舎を集約・一体化することで、小中一貫の教育環境を整備し、児童・生徒の交流や教職員間の連携の促進を図る。

木構造に接続された火熱遮断壁(施工時写真)
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