林野庁が11月21日に公表した2024年の「木材需給表」(PDF)によると、2024年の木材の総需要量は8187.4万㎥で、前年比で196万㎥(2.5%)増加した。このうち建築用材である「製材用材」は同2.4%、「合板用材」は同3.4%の増加。「パルプ・チップ用材」は同3.4%減少している。また、木質バイオマス発電用などの「燃料材」は11.0%増加した。

木材需要の動向(「木材需給表」をもとに作成)
国内消費量は7787.1万㎥で、同135.2万㎥(1.8%)の増加。増加は「燃料材」の消費増によるもので、「用材」は同84.2万㎥(1.5%)減の5513.8万㎥にとどまった。
輸出量は400.3万㎥で同60.8万㎥(17.9%)の増加。このうち「製材品」は15.4%増、「丸太」は14.0%増、「木材パルプ・チップなど」は25.5%増と大きく伸長した。「製材品」には製材、集成材、セルラーウッドパネル、加工材などが含まれる。
木材供給量は総需要量と同量の8187.4万㎥。このうち国内生産量は3480.9万㎥で同48.6万㎥(1.4%)増加している。用材(丸太・木材製品など)は2.5%の減少となった。
輸入増で木材自給率低下
木材自給率は42.5%で、同0.4 ポイント低下。このうち建築用材などの自給率は52.9%で同2.4 ポイント低下。「製材用材」「合板用材」などで輸入量(丸太と製品の計)が増加した。非建築用材は燃料材、パルプ・チップ用材の国内生産増により、同0.7ポイント増の36.5%となった。

木材自給率の動向
用材別の構成は、製材用材は「国産材」53.6%、「輸入製品」36.2%、合板用材は「国産材」51.0%、「輸入製品」が45.9%、パルプ・チップ用材は「国産材」16.0%、「輸入製品」84.0%などとなっている。
「木材需給表」は、1年間(1~12月)の木材需給の状況を明らかにするため、農林水産省「木材統計調査」、経済産業省「生産動態統計」、財務省「貿易統計」などを用いて作成。国内の木材需要・供給量を丸太換算して公表している。
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