三菱地所ホーム(東京都新宿区)は、60歳以上の親と同居する30〜60代の男女1028人を対象に、「ヒートショック不安と住宅リフォームのきっかけ」に関するインターネット調査を10月30、31日に実施した。調査では、冬場に家の中で温度差を日常的に感じる場所として「浴室・脱衣所」が84.1%で最多となり、次いで「トイレ」が58.3%、「廊下・玄関」が44.3%と続く。居室との温度差が大きい場所での寒さ対策が課題となっている。
ヒートショックを引き起こす要因について質問したところ、「暖かい部屋と寒い浴室・脱衣所などの温度差」が85.3%で最多だった。ただ、「家全体の断熱性が低いこと」を回答に挙げた人は25.6%にとどまり、住宅性能と健康リスクを直接的に結びつける意識はまだ十分に浸透していない模様だ。
回答者の52.8%が自宅の寒さによるヒートショックの不安を感じた経験があると回答。特に「入浴前の脱衣時」(69.4%)や「朝起きて布団から出るとき」(54.4%)に寒さを強く感じている。
「ヒートショック対策のために、自宅の住宅設備の見直し・リフォームをしたことはあるか」と尋ねたところ、15.1%が「すでに行った」と回答。また、将来的な実施意向は「具体的に検討している」(11.4%)、「いずれはしたい」(37.1%)を合わせると約半数が持っていることがわかった。具体的な改善内容は「浴室・脱衣所の断熱や暖房設備の見直し」が62.3%で最多。次いで「トイレの暖房・換気設備」が43.2%、「窓やサッシの断熱リフォーム」が31.3%で続いた。
「家全体で温度が均一であることは、重要だと思うか」と尋ねたところ、約9割が重要と回答。「同居する親のためにも住まいの快適性を高めたい」と答えた人も約9割に上った。
一方でリフォームに際しては「導入費用が高い」(53.9%)、「業者選びが不安」(30.9%)、「リフォーム後の設備のランニング費用が気になる」(30.6%)と回答。費用や情報不足が課題として浮上した。
調査を行った三菱地所ホームは、「すでにリフォームを行った」「具体的に検討している」「いずれはしたい」と回答した人が約6割に上る点に言及。温度差解消を目的とした住環境改善への意欲が広がっているとまとめている。
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