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新築住宅の外構工事で、顧客がカーポートの舗装の一部に櫛引き仕上げを要望した。以前に住宅展示場でそのような例を見たのだという。念のため、工事担当のKさんはその展示場に出向き、実物を見たうえで業者にオーダー。しかし顧客は「溝の幅が〇㎜大きい」とご機嫌斜めに…。【住宅ライター:渡辺圭彦】
この顧客を担当したハウスメーカーの営業マン、Kさんは当時10年目。経験も積んでバリバリと働いている時期だった。「ちょうどお客様のご要望にお応えすることにやりがいを感じているころでした。多少、面倒なことを言われれば言われるほど、“よし、やってやるぞ”と燃えていましたね」とKさん。
ただ、この顧客はなかなか一筋縄ではいかない相手であったことがのちに判明するのだが…。
「こんなはずではない」は聞きたくない
「カーポートの足元が単なるコンクリートのベタ打ちではつまらない」。顧客からこう言われたとき、Kさんは自社の新築事例集を見せながら、「タイルをあしらうのもいいですし、洗い出しや櫛引きなどで個性を出すのもいいですね」と提案。顧客も興味を示し、「櫛引き仕上げなら、〇社のモデルハウスの外構で見たことがある。味わいがあっていいね」と乗り気に。
「イメージが違ってはいけない」とKさんは後日、顧客が見たというモデルハウスがどこにあるのかを聞き、下見にも出向いた。そこの櫛引き仕上げの写真も撮り、外構業者に渡して「こういうイメージで」と打ち合わせも行った。
準備には時間も手間もかかったが、「“こんなはずではなかった”という一言は聞きたくありませんからね」とKさん。
「これは櫛引きじゃない単なるしま模様だ!」
しかし、仕上がりを見た顧客の口からは、その「聞きたくない言葉」が出てきてしまった。「こんなんじゃない。これは櫛引きじゃないよ。単なるしま模様だよ」。
「いや、私もそれを聞いて動揺してしまって…。”どういう意味でしょうか”って聞いちゃいましたよ」とKさんは苦笑する。
顧客いわく・・・
この記事は新建ハウジング11月20日号11面(2025年11月20日発行)に掲載しています。
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