エス・エム・エス(東京都港区)は、同社が提供するリフォーム会社紹介サービス「ハピすむリフォーム」を通じてリフォーム実態に関する調査を実施した。対象は2025年にリフォームを実施した会員198人。調査結果によると、リフォーム箇所の上位は「お風呂」(50.5%)、「キッチン」(43.9%)、「洗面スペース」(40.9%)となり、水回りが中心となっている(複数回答)。
見積りは全体の9割以上が複数社から取得しており、「3社比較」が45.4%で最多、次いで「4社比較」が22.7%となった。相見積りの理由としては「より良い提案内容の会社にお願いしたかったから」が55.4%で最も多い。「価格を比較して安い会社に発注したかったから」は37.3%にとどまった。契約先に見積提示額が最安だった会社を選んだ会員は56.6%で、43.4%は最安値以外の会社を選択している。
リフォーム会社選定の決め手としては、「担当者の要望理解力・提案力」が85.4%で最多(複数回答)。「担当者の人柄」(84.4%)、「会社の信頼性」(79.3%)がそれに続き、「工事費用の安さ」(76.8%)を上回る結果となった。この傾向から、価格よりも信頼性や提案力を重視する姿勢がうかがえる。補助金の活用については41.4%が利用しており、家族への相談は現地調査日の1~2カ月前が31.3%で最も多い。
調査では、リフォームに対する後悔として「プランのバリエーションをもっと検討すべきだった」「床クロスの選択をもっと吟味すればよかった」などの声が寄せられている。また、満足度向上のためには「詳細な計画の共有」「会社の近さ」「担当者の説明力」などが重要との意見も見られた。
ハピすむリフォームは、調査結果について「物価高騰の影響により、屋根や外壁に比べ、比較的安価な水回りのリフォームが選ばれる傾向が示唆される」と分析している。一方でリフォーム会社の選定に関しては、「担当者の要望理解力・提案力」や「担当者の人柄」、「会社の信頼性」 が「工事費用の安さ」よりも上位となっていると指摘。「物価高であるからこそ、捻出した予算の使い道については慎重であり、信頼できる会社に依頼したいという意見が垣間見える」とした。
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