外国人技能実習機構が10月7日公表した2024年度の「外国人技能実習機構業務統計」によると、同年度に認定を受けた「技能実習計画」の件数は31万8572件で、前年度から3万1454件減少した。同計画の認定数を職業別にみると、建設関係の職種(塗装を除く)が最多で25.1%を占めた。
建設関係の職種別では、「とび」が7.4%(建設業の29.5%)で最多を占めた。次いで、「建設機械施工」が4.7%(同18.7%)、「型枠施工」が3.1%(同12.2%)、「鉄筋施工」が2.4%(同9.5%)の順となっている。「その他の職種」に含まれる「塗装」は全体の3.1%を占め、「型枠施工」とほぼ同水準だった。

職種別計画認定件数(構成比)
建設業の計画認定件数を実習生の国籍・地域別にみると、「インドネシア」が40.1%で最多に。次いで「ベトナム」(30.6%)、「フィリピン」(10.2%)の順となった。前年比では「ベトナム」が6.1ポイント減少、「インドネシア」が7.0ポイント増加していることから、今後インドネシア人実習生の割合がベトナムを上回る可能性が高まっている。
都道府県別では、「東京都」(9.9%)、「埼玉県」(9.2%)、「神奈川県」(8.6%)、「愛知県」(7.6%)の順となり、大都市圏が上位を占めた。国籍・地域別では、ベトナム、インドネシア、フィリピン国籍は「愛知県」、ミャンマーは「北海道」での認定が最多だった。

建設関係職種の国籍・地域別構成の比較
相談内容、最多は「賃金」
技能実習生からの実習や生活上の相談を母国語で受け付ける「母国語相談」の相談件数(全職種の合計)は1万4009件で、前年度から298件減少。最も相談が多かったのは「ベトナム語」で8449件(60.3%)だった。
相談内容は、「賃金・時間外労働などの労働条件に関すること」が2943件(21.0%)、「実習先変更に関すること」が2462件(17.6%)の順に多かった。実習先の変更支援件数は45件で、このうち建設関係は9件。国籍・地域別では、「ベトナム」が最多の23件だった。
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