近藤建設興業は、リノベーションに特化したモデルハウスを2023年に開設。注文住宅オンリーだった経営をリノベ中心にしようと画策している。社長の近藤直岐さんに話を聞いた。【ライター 金井友子】
―リノベに力を入れるようになったきっかけは。
人口の少ない中山間地域から、18年前に岡山市街地に出てきて以降、リフォームやリノベは一切やらず、戸建ての新築1本でここまできた。
たまたま事務所の隣に築56年の平屋の空き家があり、もう何年も前から買ってほしいと言われていたのを2022年頃に購入。当初は建て替えるつもりだったが、20棟あった年間受注棟数が徐々に落ちてきたこと、世の中の流れがリノベーションに向かっていることを感じ、この建物を何とか残してリノベのモデルハウスにしようと決め、それがリフォーム・リノベを始めるきっかけとなった。
―リノベ参入にあたり取り組んだことは。
まず、ブランディングを考えた。知名度で劣る地域工務店がいくら情報を発信しても、顧客に届いて認知されるまでには時間がかかるので、コンセプトやネーミングをきちんと用意して、ブレない事業に育てたいと思った。
新築のブランドが「岡山ニュートラルパッシブ(OKAYAMA NEUTRAL PASSIVE)」なので、新築との一貫性が感じられるよう、[ニュートラル]にリフォーム・リノベの[RE]を付けてブランド名は「リニュート(RENEUTO)」とした。
―「リニュート」が提唱するリノベとは。
テーマは「本質改善」。住まいの本質的な耐震性、断熱性などの性能をきちんと確保したうえで、間取りや水まわりを変えましょうという考え方だ。
予算に応じて・・・
この記事は新建ハウジング6月10日号2面(2025年6月10日発行)に掲載しています。
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