国土交通省は5月9日、「第3回地域価値を共創する不動産業アワード」の受賞者を発表した。同賞は、地方公共団体や住民などと共に地域づくりやコミュニティづくりに取り組み、新たな地域価値を共創する不動産業者や不動産管理業者を表彰するもの。
今回は27件の応募の中から、旧三福不動産の「空き店舗×リノベ×メディア=路地裏マイクロディベロッパー事業による地域再生」(活動拠点:神奈川県小田原市)がアワード大賞に選ばれた。共創者は、小田原市・同市商工会議所・さがみ信用金庫。
この取組では、「空き家・空き店舗」が増える駅から離れた路地裏的エリアで、個性を生かしたリノベーションを行い、「小さくて良いお店が集まるエリア」としてブランディング。ウェブサイトに物件情報と合わせて新店舗の紹介などを掲載し、狭小エリアの魅力を発信し続けた。これにより若手の創業者のコミュニティ形成を促すだけでなく、新旧住民の交流も生み出した。
かつては空き店舗が目立つエリアだったが、この10年間の空き店舗・空き家を活用した創業は118件、移住者は201組に到達。土地の売買相場も坪30万円前後から坪50~60万円に上昇している。

リノベーション事例(プレゼン資料より)
審査員からは「地域密着型の不動産業者として遊休不動産を活用し、街の活性化に寄与している。ネットメディアをうまく活用しながら地域のブランディングができている」との評価を得た。
各賞の受賞者と受賞内容は次の通り。
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