LIXIL(東京都品川区)は、ドイツのSchueco International KG(以下シューコー)とのパートナーシップを、住宅・建築物のホールライフカーボン削減に向けてさらに強化する。LIXILが循環型低炭素アルミ材「PremiAL(プレミアル)」の提供を通じ、高性能アルミ窓の設計思想や環境配慮技術を持つシューコーの東南アジア市場戦略を支援。日本市場においても、日本の気候や基準に適合したシューコー製品を開発、展開していく。

シューコーのアンドレアス・エンゲルハートCEO(左)とLIXILの瀬戸欣哉社長
シューコーは、ヨーロッパの高い基準を満たす高性能アルミサッシやカーテンウォールを製造するメーカー。LIXILとは2021年8月にはシューコー・ジャパンを合弁会社化し、日本市場におけるニーズや課題に対応した製品を展開してきた。

大開口に対応する住宅用サッシ「ASE60」
LIXILのプレミアルは、リサイクルアルミを70%または100%使用して製造したアルミ材。日本での第1弾製品として、高さ3m、幅4.7mに対応できる住宅用アルミサッシ「ASE60」(UW値1.1W/㎡K)、ビル用の高性能カーテンウォール「FWS50.SI」(UW値0.9W/㎡K)を一部先行販売しており、夏ごろに2製品の本格的な販売と、年内にはさらなる新製品を日本市場に投入したい考え。
4月24日に東京都内で開催された記者発表会でLIXILの瀬戸欣哉社長は、ホールライフカーボン算出に向けた動きが強まる中、エンボディドカーボン削減につながるリサイクル技術を「当社の大きなアドバンテージ」とし「シューコーとのパートナーシップ強化で、日本の2050年カーボンニュートラル実現に貢献したい」と述べた。
またシューコーのアンドレアス・エンゲルハートCEOも「LIXILと当社の知見が詰まっている製品で、真の意味での“ゆりかごからゆりかごまで”(資源の循環)が達成できる」と、パートナーシップによる環境価値向上への期待を述べた。
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