パナソニック、高いデザイン性の高濃度セルロースファイバー成形材料を開発

　パナソニック（大阪府門真市）は７月８日、植物由来のセルロースファイバーを５５%以上樹脂に混ぜ込み、高いデザイン性を備えた成形材料を開発したと発表した。

　同社はこれまで、複合樹脂の製造プロセスにおいて、セルロースファイバーの製造に水を使用せず、溶融した樹脂中でパルプを解繊する「全乾式プロセス」を開発。さらに今回、セルロースファイバーを５５%以上の濃度で樹脂に混ぜ込むことが可能となる複合加工技術と、白色の成形材料の生成を可能にする混練技術の開発に成功した。

　これらの技術によって製造される成形材料は、着色自由性が高いほか、独自の成形技術によって素材そのものを褐色化させることで、色むらを制御する成形が可能。木質感など、素材のもつ自然感を活かした高いデザイン性を実現できる。

　同社は今後、同材料について、機械的強度などの特性をさらに高める開発を進め、家電筐体、建材、車載部材、日用品などに展開することで、プラスチック使用量の低減を推進する。