ライフデザイン・カバヤは今年4月12日、岡山市内の展示場内にモデルハウス「構造Lab」を開設した。構造をテーマにした施設は、同社のモデルハウスとしては初。同社が開発したCLTハイブリッド構法を採用し、CLTを用いた耐力壁をはじめとする同構法の特徴を、来場者が自身の目で確かめられるようになっている。開発の過程で振動台実験に使用した耐力壁も展示している。【編集長 荒井隆大】

「構造Lab」外観。3000㎜のキャンティレバーもCLTで実現
CLTハイブリッド構法は、木造軸組(在来)工法に、CLTの耐力壁を組み込んだ独自構法。コストが高く、狭い敷地ではパネルとして扱いづらい、といった課題を踏まえつつ、CLTの高い耐力を戸建て住宅に生かすために開発した。
耐力壁に用いるCLTは60㎜厚(ラミナ20㎜厚の3層)。外周部は断熱材の施工を考慮して面材(MDF)耐力壁とし、CLT耐力壁は間仕切りなど内部に使う。壁倍率は5倍で、N値の違いで3種の大臣認定を取得している。
30坪の2階建てであれば、1階に6枚、2階に9枚程度を配置すれば耐震等級3が実現できるという。4月の建築基準法改正により、5倍以上の耐力壁が使用可能になったため、現在では7倍の開発を進めている。
構造を前面に押し出しCLTの強みを訴求
昨年12月には、初めて同構法を採用したモデルハウスを倉敷市内にオープンさせた。店舗併用住宅をコンセプトにした約60坪の平屋で、9カ所にCLT耐力壁を配置している。
CLTや構造に対する、生活者の理解をさらに深めるための施設としてつくられたのが構造Labだ。建物は同構法による2階建て。実験段階だが・・・
この記事は新建ハウジング6月30日号3面(2025年6月30日発行)に掲載しています。
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