東京カンテイ(東京都品川区)は5月8日、4月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比2.6%減の3926万円と3カ月連続で下落し、前年8月以来の3000万円台となった。東京都は6054万円(6.8%減)と反転下落。前年同月比は築年数が若返ったものの、価格はマイナスに振れた。
神奈川県は4042万円(4.6%減)と3カ月連続で下落。千葉県は3038万円(4.9%増)と反転上昇し、2014年4月の集計開始以降初の3000万円台に乗せた。築年数が連続して若返っており、首都圏平均を下回る水準となっている。埼玉県は2800万円(4.8%減)と下落に転じた。首都圏は千葉県のみ上昇し、東京都・埼玉県は前年同月比もマイナスに振れた。
都市別では、東京23区が1億495万円(2.1%減)と3カ月連続下落。築年数は3年以上若返ったが、価格は前月比・前年同月比ともにマイナスとなった。都下は4301万円(3.3%減)と前月の大幅上昇から下落に転じた。
横浜市(14.5%増)は3カ月ぶりに上昇。川崎市(5.3%減)は3カ月連続で下落した。相模原市(13.1%減)は築浅化したものの大きく下落し、平均築年が同程度の前年3月の価格も下回った。千葉市(1.5%増)は4カ月ぶりに上昇。さいたま市(21.9%減)は築浅化したが3カ月ぶりに下落し、拡大していた面積も縮小した。
近畿は反転下落、中部も下落が続く
近畿圏は、前月比0.7%減の2942万円と下落に転じた。大阪府は3050万円(7.2%減)と反転下落し、築年数が同程度の2月の価格も下回った。兵庫県は2822万円(3.4%減)と2カ月連続下落。京都府は京都市が価格をけん引し4290万円(20.9%増)と大幅に上昇。平均土地・建物面積も拡大した。
都市別では、大阪市が4555万円(4.1%減)と2カ月連続で下落した。堺市(6.5%減)は前月の反動から下落に転じ、神戸市(2.1%減)は2カ月連続下落。京都市(17.3%増)は東山区・下京区などの高額事例の影響で大きく上昇した。
中部圏は、前月比5.6%減の2488万円と連続下落。愛知県も2972万円(6.1%減)と2カ月連続で下落した。前年同月比は3年以上築古化が進み、価格も大きく下回った。名古屋市は3838万円(9.1%減)と大きく下落に転じ、4000万円を割り込んだ。
宮城県は、前月比3.0%増の2825万円と2カ月連続上昇。前月比・前年同月比ともに築古化したが、価格はプラスの水準にある。仙台市は3370万円(11.2%増)と3カ月ぶりに上昇し、前年同月も大きく上回った。
福岡県は、前月比2.3%増の2496万円と反転上昇し、平均築年が同じ前年3月の価格も上回った。福岡市は4428万円(15.5%増)と3カ月ぶりに上昇し、前年同月比も大きく上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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