東京カンテイ(東京都品川区)は5月8日、主要都市における4月の新築一戸建て(土地面積100㎡以上300㎡以下)の供給動向を発表した。
首都圏(1都3県)の平均価格は、前月比0.9%増の4806万円と2カ月連続上昇。東京都は3.8%増の6045万円と連続上昇し、2014年4月の集計開始以降初の6000万円台となった。前年同月比も11.9%増と大きく水準を上げた。
神奈川県は0.7%減の5132万円と反転下落。千葉県は1.3%減の3953万円と3カ月ぶりに下落し、4000万円台を維持できなかった。埼玉県は3.1%増の3962万円と2カ月連続上昇した。神奈川県・千葉県の下落により首都圏全体の上昇率は縮小したが、前年同月比は前月に続き全都県でプラスとなった。
都市別では、東京23区が前月比11.8%増の1億235万円と3カ月ぶりに上昇。外周部でも高額事例がみられ、3カ月ぶりの1億円超えとなった。都下は5.5%増の5296万円と連続上昇し、集計開始以降の最高価格を更新した。横浜市は5626万円(3.4%減)と4カ月ぶりに下落。川崎市は5575万円(12.2%減)と前月からの反動で大きく下落し、前年同月も下回った。相模原市は4611万円(1.5%増)と、郊外主要都市で唯一上昇。千葉市は3921万円(3.1%減)、さいたま市は4473万円(0.5%減)といずれも反転下落した。
近畿は反転上昇、中部は連続上昇
近畿圏(2府4県)は、前月比1.8%増の3787万円と上昇に転じた。大阪府は4196万円(9.3%増)と大きく上昇し、5カ月ぶりの4000万円台となった。兵庫県は3762万円(3.4%減)と3カ月ぶりに下落。京都府は4151万円(1.8%増)と反転上昇した。
都市別では、大阪市が5615万円(9.3%増)と大きく上昇。堺市は4175万円(3.6%減)と下落に転じたが、4000万円台は維持した。いずれも前年同月比プラスとなり、大阪府主要都市の水準を上げた。神戸市は4131万円(11.4%減)と3カ月ぶりに下落に転じた。京都市は4915万円(3.5%増)と反転上昇したが、5000万円台には届かなかった。
中部圏(4県)は、前月比0.8%増の3388万円と2カ月連続上昇し、前年同月比も僅かながらプラスとなった。愛知県は3550万円(0.5%増)と連続上昇し、前年同月比もプラスに転じた。名古屋市は4436万円(8.7%増)と3カ月ぶりに上昇し、前年同月比も10.5%増と高水準を示した。
宮城県は3746万円(0.9%増)と3カ月連続で上昇し、前年同月比は10.6%増と2ケタ上昇に達した。仙台市は4048万円(1.1%減)と下落に転じたが、4000万円台は維持した。
福岡県は3800万円(2.3%増)と反転上昇。前年同月比は約5%増の水準が続いている。福岡市は4407万円(2.5%増)と3カ月ぶりに上昇に転じた。
■関連記事
首都圏の分譲戸建て、平均価格は過去最高の4800万円―スーモ調べ
3月の新築一戸建て、首都圏は上昇に転じるも23区は連続下落
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。