- 壁の断熱には現場発泡ウレタンを外側から吹いた
- 天井の断熱材は袋入りグラスウール100㎜厚を二重敷き
- 既存の桁の様子。3本の横架材を一体化しようと試みている。予算節約のためか重ね梁が随所に見られた
- 間取り変更に伴い構造補強を兼ねて新規に梁を棟の方向に入れる
- 梁補強の例。既存の梁の上部に挿入し、吊るように補強する
- 既存梁の下部に新規梁を通して梁補強を行う
- 屋根の劣化箇所。新旧建物のつなぎ目の一部が谷になり、水が滞留するようになっていた
- 屋根の劣化部分を説明する大沼さん(右)とAさん夫
- 屋根の劣化部分。左右の建物のつなぎ目に2階が載ってきた部分が漏水して腐朽した
- 屋根の腐朽部分の改修の様子。ルーフィングを連続させ、板金で仕上げる
- 最初に建てた部分は床を撤去して構造用合板を全面に張り、新規間取りに合わせて間仕切り壁を建てる
- 既存柱を撤去した部分は気密テープでふさぐ
- リビングとなる増築部分の様子。状態がよかった荒床の上から構造用合板を重ね張りにする
- 最終的に床の間の床柱は撤去して、リビングを広く活用することになった
- 玄関の様子。公民館のように土間が広かったので床を増やして縮める
- 1.25坪タイプの広々としたユニットバスを採用
- ユニットバスを何度か覗き込む夫。広さが気に入った様子だ
建て主によってはこの段階であれもやりたい、これもやりたいという要望が溢れ出てくる。それを全部吐き出させて予算や使い勝手などと照らし合わせて整理する作業を大沼さんは行う。実際に変更することになるのはその一部だが、余さず検討したという満足感が建て主を納得させるため重要なステップだ。
ただし、Aさんの場合、予算を守りたいという夫の気持ちが強かったため、要望が膨らむことはなかった。むしろ劣化が酷かった屋根の改修について、「最初から予算を見ているので増額にはならない」と大沼さんに説明されて夫はほっとしていた。
見学時に夫が一番喜んでいたのがユニットバスだ。夫は人一倍身体が大きいこともあり、今の家の浴室に窮屈さを感じていた。1.25坪タイプの広さを実感して、打ち合わせ中にも何度かそのスペースを確認していた。
最後に大沼さんが夫に「気になる点はありませんか?」と聞くと、多少気になるのは屋根の補修くらいで後は安心して任せられるとのことだった。空間のかたちができはじめた段階で現場に足を運んでもらって打ち合わせすることは建て主との共通認識を高める上で大きな利点がある。そのことを改めて感じた。
次回<その3>(12月28日配信予定)は第70回の最終話として、引き渡し後の建て主の話を紹介する。
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