DAIKEN(大阪市)は、ニュージーランドのMDF製造拠点であるDAIKEN New Zealand(DNZ社)において、プラスチック成形用の強化繊維材「ウッドファイバーダイス」の量産体制を確立した。伊藤忠プラスチックスを通じてサンプル出荷を開始し、日本および海外市場での事業化検証を進める。
ウッドファイバーダイスは、天然木繊維由来の強化材で、プラスチックに配合することで強度や機能性を付与する用途を想定。従来用いられてきたガラス繊維や鉱物系充填材の代替候補として位置づけられる。技術はニュージーランドのバイオエコノミー研究機関サイオングループが2010年代に開発し、オーストラリアのコニフォーム社がライセンスを保有。DAIKENは同社から利用承諾を受け、生産を担う。
DNZ社は、計画的に植林されたニュージーランド産針葉樹の製材端材を活用し、家具や建材用途向けのMDFを製造してきた。今回の取り組みでは、MDF製造で培った木質繊維の製造技術や設備を応用し、繊維を5㎜角程度の立方体形状に加工する工程を確立。既存設備を活用しながら新規工程の調整を重ね、安定供給可能な量産技術に到達した。
ウッドファイバーダイスは、木材由来であることからサステナブル素材としての特性を持つ。鉱物系素材と比べて比重が小さく、輸送時の環境負荷や作業負荷の低減が見込まれるほか、プラスチック製品化後の強度や耐熱性の面でも一定の性能を発揮。用途は車両の内外装部材、家具、家電、食器など、幅広い分野を想定している。
DAIKENは次期長期ビジョン「TryAngle2035」で、持続可能な循環型社会の実現を掲げ、木質資源や未利用資源を活用したエコ素材事業を中核に据える。今回の量産化は、繊維板用途にとどまらない木質繊維の新たな用途開拓に向けた取り組みの一環で、2035年度には年間60億円規模の売上を目標に掲げている。

ウッドファイバーダイス
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