大都(大阪市)はこのほど、カインズ(埼玉県本庄市)への全株式譲渡に向けて基本合意を締結したと発表した。契約締結は11月下旬、株式譲渡は12月下旬の予定。
これにより、同社はカインズグループの一員として協業体制を構築。カインズが持つ250以上の店舗網と大都のプロ特化EC、両社のサプライヤーネットワークを活用し、リアルとデジタルを融合させたサービスでプロのニーズに応え、唯一無二のビジネスモデルの確立を目指す。

両社は2016年に業務提携、2017年に資本業務提携を締結して以来、社風などへの理解を深めつつ、ワークショップの共同開催などを通じて、DIY文化の醸成に取り組んできた。市場において職人・プロ人材の人手不足が深刻化し、業務効率化が求められるなか、プロが求めるニーズに応え、さまざまな課題を解決するため、大都のカインズグループ入りが実現した。
大都は1937年に大工道具の卸問屋として創業。工具の販売に加え、DIYマーケットや住宅・インテリア産業を中心に新たなサービスを展開している。2002年にオンライン通販事業に参入して以来、BtoB(事業者向け)通販サイト「トラノテ」で工具・消耗品を400万点以上販売し、BtoC(モール出店)ではDIY用品のECサイト「DIYFACTORY」を運営している。取引先とのデータ連携システムを自社開発し、工具業界のサプライチェーンプラットフォームを構築している。
カインズは1989年の設立以来、地域のニーズに寄り添った事業活動を展開し、小売業やホームセンターの枠にとらわれない取り組みを行っている。2020年には会員制卸売店舗「C’zPRO(シーズプロ)」を出店するなどプロ向けの事業にも注力している。
今後は、両社間で協議を重ね、デューデリジェンスなど必要な手続きを経て、最終契約の締結を目指す。
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