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大阪・熊取町を拠点に活動する野澤工務店の社長・野澤万里さんは、同町内にある自邸をフルリノベーションしたモデルハウスを完成させた。断熱等級7・耐震等級3(上部構造評点2.11)・長期優良住宅の性能を備えるこの家に、家族5人・愛犬1匹と暮らしながら、受注強化を図る体感・営業拠点として活用し、パッシブハウスの認定取得も目指す。7月に社長に就任したばかりの34歳の野澤さんは、モデル完成も弾みにして「家づくりを通じて地域(熊取町)の“豊かな暮らし”を創造し、デザインできる企業を目指す」とビジョンを掲げる。【編集部 関卓実】
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| パッシブハウスの認定取得を目指す、フルリノベーションした野澤邸。外壁は無垢のスギ板張り(ウッドロングエコ仕上げ)で、ウッドデッキも半分に割った同じスギ板を連続させるようにして囲んでいる | |
リノベーションしたのは、野澤さんの父で同社会長の泰則さんが建てた木造(在来軸組工法)2階建て・延べ床面積約40坪の住宅(築19年)。当時、中学生だった野澤さんも学校帰りに現場作業を手伝い、近年は泰則さんと自身の家族がにぎやかに暮らしてきた思い入れのある家だ。
野澤さんは「別の土地を取得して新築することも検討したが、ここほど静かで暮らしやすい場所が見つからなかった。父が大工として“丁寧な仕事”をして建てた、状態の悪くない家を壊すのももったいないことからリノベーションを選択した」と振り返る。
自社初の大規模リノベーションになるため、「リノベーションで、どこまで高性能化できるか試してみたい」という強い意欲はあったものの、昨年の春にプランをまとめたころは「パッシブハウスレベルまでは想定していなかったし、できるとも思っていなかった」(野澤さん)という。
が、その後、ブランディングの支援を受けているヒトモノコト(大阪府大阪市)代表の南和彦さんの誘いを受けて、中川忠工務店(同枚方市)がリノベーションでパッシブハウス認定の取得を目指していた住宅を視察したことをきっかけに考えを一変。「自分たちの手でも挑戦してみたい」とつくり手としての情熱に火がつき、プランを根底から見直した・・・
この記事は新建ハウジング10月30日号2〜3面(2025年10月30日発行)に掲載しています。
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