LIXIL(東京都品川区)は、地場工務店による断熱リノベーションの実例集『断熱リノベの匠』の第9弾として、長崎県雲仙市の久保田工務店が手掛けた、自宅である築20年の平屋住宅の断熱リノベ事例を公開した。まるごと断熱リフォーム(スーパーウォール工法リフォーム)により、UA値は改修前の1.74から0.29へと大幅に改善。太陽光発電も「建て得」制度を活用して導入し、BEI値0.27を達成するなど、新築同等の快適性と省エネ性能を実現した。

外観のBefore(左)After(右)。太陽光発電の製品代が実質0円で設置できる「建て得」を採用

内観のBefore(左)After(右)。和室と縁側をダイニングキッチンに
施工を担当したのは、同社専務で3代目の久保田翔さん。自社大工による高精度な施工で、断熱パネルや高断熱窓を導入。間取りも一新し、使い勝手の良い開放的なLDKを実現した。久保田さんは「冬でも朝から暖かく、これまでの羽毛布団が不要になった。断熱リノベで新築以上の快適性が得られる」と語る。
久保田工務店は1949年創業。地域に根差した家づくりを続ける一方、早くから高性能住宅に取り組み、スーパーウォール工法による新築やZEH化にも積極的に対応。BELS工務店としても実績を重ねている。現在は新築・リノベの両面で高性能住宅を標準仕様とし、空き家の活用や住み継ぎを見据えた提案にも力を入れている。
今回の事例は、断熱リノベの可能性を示す好例として、新築を検討する施主にも案内しているという。LIXILは今後も、地域工務店と連携しながら、断熱リフォームの価値を広めていく方針だ。
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