ノーリツ(兵庫県神戸市)は、同社グループ会社のエスコアハーツ(兵庫県稲美町)と、農園芸資材を手がけるwelzoグループ(ウェルゾ、福岡県福岡市)のサンアンドホープ(福岡県北九州市)と協業し、給湯器製造時に廃棄されていた寒水石を再資源化。園芸・農業向けのミネラル土壌改良材「ゼオカル」として商品化し、全国のホームセンターおよび農家向けに、10月14日から販売を開始する。来春にはインターネット販売も予定している。

ミネラル土壌改良材「ゼオカル」
寒水石は、ノーリツ製の高効率給湯器「エコジョーズ」などに搭載される中和器で使用される中和剤。製造過程で約11%が規格外として廃棄されていたが、今後の需要増に伴い廃棄量の増加が懸念されていた。
「ゼオカル」は、寒水石の主成分である炭酸カルシウムに加え、天然鉱物ゼオライトを配合。酸性土壌のpH調整、保水性・通気性の向上、養分保持力の強化など、土壌環境の改善に寄与する。効果は約2年間持続し、追肥は年1回で済むため、農作業の省力化にも貢献する。
製造工程では、両社が障がい者雇用を積極的に推進。エスコアハーツが寒水石の選別・品質管理を担い、サンアンドホープが製造・包装・販売を担当。障がい者スタッフによる手作業の工程が商品づくりに生かされている。
ノーリツでは、使用済み給湯器のリサイクルなど、サーキュラーエコノミーの取り組みを進めており、今回のプロジェクトもその一環。資源循環と人材活用の両立を図り、持続可能な社会の実現を目指す。
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