AQ Group(埼玉県さいたま市)の40期(2025年度2月期)業績は、物価高と実質賃金の低迷で消費者の節約志向が強まるなか、4期連続で過去最高の売上高を記録した。売上高は695億6400万円、営業利益は17億円、当期純利益は10億3400万円。
40期は中大規模木造建築市場に本格参入し、「純木造8階建て本社ビル(さいたま市)」「木造平屋建て 構造実験棟(埼玉県上尾市)」「純木造4階建てマンション(さいたま市)」の建設を実現。自社開発のオリジナル構法「AQダイナミック構法」「AQ木のみ構法」が、多様な顧客ニーズに対応できるとして評価された。また、4号特例縮小に先駆けて全棟で構造計算を実施するなど、時代の変化に即応できる体制も整えた。

同社は、注文住宅ブランド「アキュラホーム」、高級邸宅を手掛ける「AQレジデンス」、コストパフォーマンスに優れた「AQハウス」の3ブランドを展開。アッパー層向けの「AQレジデンス」に続き、間取りとコストの両立でDINKsや郊外からのニーズが高い「AQハウス」を新たに加えたことで、対象セグメントを拡大し、売上増につながった。
2024年10月には、「共創」がコンセプトの「フォレストビルダーズ」を発足し、地域工務店や中小ゼネコンのメンバーと木造建築の普及をスタート。木造マンション市場にも本格参入し、国産材利用比率50%以上を宣言する木造マンションシリーズ「AQフォレスト」で事業の裾野拡大を図った。
41期は加藤博昭新社長のもと、売上高800億円達成を目指す。注文住宅事業ではシェア拡大、販売・集客・生産の効率化を図り、年間受注2500棟体制、売上高570億円を目標に掲げる。「フォレストビルダーズ」は、60社の加盟を目標に展開を強化する。「AQフォレスト」は2027年までに都内6現場の完成を予定。今後はリーシング事業も視野に入れ、収益基盤の拡大を目指す。
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