経済調査会(東京都港区)は、⽊造住宅の建築費の推移を指数化した「⽊造住宅建築費指数」を5月20日、ホームページ上で新たに公開した。
同会が発行する「積算資料ポケット版住宅建築編」に掲載している資材などの単価から算出した木造住宅1棟当たりの建築費用を指数化したもので、2009年以降の新築⽊造住宅の建築費の推移をグラフでわかりやすく表している。建築費の対象としたのは、元請である工務店の諸経費を含んだ施主への提示価格(付帯工事、土地取得費用は含まない)。延床約30坪の総二階の試算プランを用いて断熱等性能等級4を満たす仕様で試算した。
同会では、⺠間の⽊造⼾建て注⽂住宅の新築⼯事費の動向を把握するための基礎データとして利用してほしいと、「積算資料ポケット版WEB」で公開している。
これによると、2009年に約1708万円だった⽊造住宅建築費は、 コロナ禍の2021年頃まで年1%程度の緩やかな上昇で安定的に推移。しかし、コロナ収束とともに資材価格が⾼騰し、その影響が波及した2022年には建築費が急騰。以降も年2%超の伸びで推移し、最新の2025年調査では2393万円で過去最⾼となった。
2009年を100とすると、指数は右肩上がりで推移し2025年は140.1に達した。コロナ収束から4年間の上昇幅は23.3で、コロナ禍を境に建築費の上昇傾向が鮮明になっていることがわかる。
なお、「⽊造住宅建築費指数」では、内訳費目ごとの経年推移も確認することができる。
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